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受験を前に揺れる親と子ども—教師として感じる現場の混乱

昨夜は一睡もできないまま出勤の時間を迎えました。

受験シーズンが迫り、子どもたちはもちろん、保護者も心に余裕がなくなっているのを肌で感じます。

そんな中、小学校では学芸会の練習が進む一方で、受験を理由にその流れに乗れない子どもや家庭との調整に追われています。

先日、小学6年生の女子生徒が学芸会の希望の役になれなかったことで練習をボイコットし、体育館の床に塾のテキストを堂々と広げて勉強を始めるという場面がありました。

この行動を見て、受験へのプレッシャーが子どもたちにどれだけの負担をかけているのかを改めて感じました。

しかし、それ以上に驚いたのは、その保護者から寄せられた

「内申書を厳封する前に中を確認させろ」

という謎の要求でした。

内申書は、学校側が責任を持って作成し、受験校に提出する大切な書類です。

しかし、保護者がその内容を確認することには意味がありません。

なぜなら、一度中身を確認した後で内容を変更される可能性があるため、確認自体が信頼性を損なう行為と見なされるからです。それでも、

「我が子の未来がかかっているから」

と保護者が必死になる気持ちも理解できます。

受験が持つ特別な重みが、こうした非現実的な要求を生み出してしまうのかもしれません。

私たち教師は、子どもたちが将来に向けて最善の準備ができるよう、日々尽力しています。

しかし、受験シーズンになると、家庭から寄せられる過剰なプレッシャーが、時に子どもたち自身を追い詰め、学校の現場にも混乱をもたらすことがあります。

学芸会の練習を通じて子どもたちが協力し合う力や役割を果たす経験を積むことも重要な学びの一つです。

それを「受験に関係ない」と切り捨ててしまうのは、子どもたちの成長機会を狭めてしまうことにもつながります。

保護者の不安や要求に耳を傾けながらも、子どもたちの教育と成長のバランスをどう保つか。

教師としての葛藤は尽きません。

受験という一大イベントを前に、子どもたちが負担を抱えすぎないよう、学校と家庭がどう手を取り合えるかを今一度考える必要があると感じています。

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